MRI検査とは
強力な磁石でできた機械の中に入り、磁気の力を利用して身体の断面や血管を撮影する検査です。また、MRAとはMRI検査の一つで血管撮影のことです。CT検査とは違い造影剤を使わずに
血管のみを描出することが可能です。当診療所では3T(テスラ)のMRI装置を導入し、高精細の画像でより確かな検査・診断を行います。
T(テスラ)とは
MRIのT(テスラ)とは、磁力の大きさを表す国際単位です。
現在、臨床で使用されているMRIは、0.2~3.0T(テスラ)まであり、その数値が大きいほど精度の高い画像を描出することが可能です。また、検査時間の短縮にも効果があります。
頭部MRI・MRA検査、頸部MRA検査について
脳卒中の予防・早期発見に有効な検査です。日本では年間に約12万人の方が脳卒中で亡くなっております。
頭部MRI検査では、脳梗塞の原因の血管の狭窄(血管が細くなること)や、くも膜下出血の原因である動脈瘤の検査をし、まだ症状のない危険因子を発見することを目的とした検査です。また、頸部MRAは、脳梗塞の大きな原因となる頸動脈(心臓から脳へ栄養や酸素を送る太い血管)の動脈硬化の程度が
わかります。
とくに頭痛やめまいなどの症状がある方は頸動脈MRA検査の併用をお勧めいたします。
特にリスクの高い方は…
- 高血圧である
- 高脂血症である
- 糖尿病である
- 脈が乱れることがある
- 肥満気味である
- お酒をたくさん飲む
- たばこを吸う
- 運動不足である
- ストレスがたまっている
- 家族や親戚に脳卒中にかかった人がいる
- ゆっくり休めない
- 完璧主義である
- 味付けの濃いものが好きである
- 脂っこいものが好きである
- 味見をせずに調味料をかけることが多い
- 果物を食べることが少ない
- 野菜をあまり食べない
厚生労働省「脳卒中ホームページ」http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/nousottyu/check.htm
MRI検査の注意事項
MRI検査は、強い磁場の中で検査を行いますので以下のご注意が必要です。
次の事項が1つでも有る場合は、検査をご受診いただけません。
- 心臓ぺースメーカーをご利用の方
- 電気などで機械的に作動する体内電子機器をご利用の方
例:人工内耳・体内自動除細動装置・体内神経刺激装置・深部脳刺激装置・骨成長刺激装置など
- 医療用金属材料が体内にある方
例:脳動脈瘤クリップ、脳室シャントチューブ、血管内ステント・コイル・フィルター、人工関節など
- 眼球内に事故などで金属異物が混入している方、または皮下に針などの金属を留置している方
- 上記以外の体内金属がある方
- 妊娠または妊娠の可能性がある方
- 子宮内避妊具をされている方
- 入れ墨やタトゥーをされている方
※入れ墨やタトゥーの塗料の中には金属が含まれているものがあり、色あせたり火傷を起こす可能性があります。
次の事項に該当される方は、検査をご受診いただけない場合がございます。
- 歯科用矯正装置(マルチブラケット)やインプラント(金属磁石を使用した義歯)をされている方
※事前に歯科医に材質をご確認ください。
- 閉所恐怖症の方
以下の物は、検査室に持ち込めません。検査に影響がありますので可能な限りはずしていただきます。
- 義眼・義歯・義手・義足・装具
- 補聴器
- ニトロダームTTS・ニコチネイルTTSなどの経皮吸収貼付剤
- ニュープロパッチ・フェンタニル・デュロテップなどの経皮吸収貼付剤
- カイロ・エレキバン・シップ
- メガネ・コンタクトレンズ
※カラーコンタクトレンズの着色材には金属を含むものがあり、着用したまま検査をすると発熱により角膜や眼球へ障害が生じる可能性があります。また、コンタクトレンズと眼の間にゴミが入っている場合もありますので、はずして検査をお受け下さい。
- アイシャドウ・マスカラ・ラメ入りの化粧品など
※マスカラ・アイライン・アイブロウ・アイシャドウなど磁性体が含まれているものがあり、画像に影響が生じます。また、目の粘膜等を傷つける可能性がありますので付けずに検査をお受け下さい。
- ネイルアート
- 保温下着・遠赤外線下着
- ヘアピン・かつら・イヤリング・ピアス・ネックレス
- コルセット・下着の金属やワイヤー
- 磁気カード(キャッシュカード・定期券・駐車券など)
- 携帯電話・時計・鍵・ライターなど